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「運動会、当日はパパが撮影ね」と言われて、何を持っていけばいいのか固まったことはありませんか。
よなよなパパです。うちは娘が3人いて、小学校と幼稚園の運動会に毎年行っている。役回りは決まっていて、ずっと撮影担当。一眼レフを持っているので、毎回それで撮っている。
この記事は、その日に親が持っていくものをまとめたものだ。子どもの持ち物ではなく「親の側が何を持って、どう動くか」に振り切って書いた。以前書いた子連れプール・じゃぶじゃぶ池の持ち物と準備ガイドの運動会版として、スマホに保存して使ってもらえたらと思う。
先に断っておくと、運動会は春にやる学校と秋にやる学校がある。だからこの記事は「秋の運動会」と決めつけずに書いた。暑さ対策の話が出てくるのは秋だからではなく、春も秋も普通に暑いからだ。
もうひとつ、この記事は世間の運動会記事とだいぶ違うことを書く。「良い場所を取れ」とは書かない。うちは場所取りをしないからだ。理由は後半に書くが、これは面倒くさがっているのではなく、やってみて意味がないとわかったからやめている。
先に本音を書く——パパの持ち物は「自分の快適さ」の話ではない
運動会の持ち物リストを検索すると、レジャーシート・折りたたみイス・日傘・飲み物……と並ぶ。どれも要る。要るのだが、これらは全部「座って見る人」の持ち物だ。
パパが割り振られがちな役回りは、たいていその逆側にある。
- 撮る——競技ごとに立ち位置を変え、動き回る
- 運ぶ——シート、イス、飲み物、下の子の荷物
- 下の子を見る——競技に出ない子を、終わるまで退屈させない
この3つは、座って見る人の持ち物リストでは1個もカバーされない。だからこの記事では、基本の持ち物をひととおり押さえたうえで、撮影・下の子・撤収に一章ずつ割いている。順番に潰していってほしい。
それともうひとつ。この記事に書いてあることより、学校から配られたプリントのほうが強い。三脚を立てていいか、テントを張っていいか、場所取りは何時からか、上履きが要るか——これらは全部学校ごとに違う。ここで一般論を読むより、まず封筒を開けたほうが早い。
運動会でパパが押さえる3原則
原則1. 荷物は「置く物」と「持って動く物」に最初から分ける
これが一番効く。運動会の荷物は、置きっぱなしにする物と、撮影で移動するときに持っていく物の2種類しかない。
うちの場合、持って動くものは一眼レフだけだ。あとは全部置いていく。撮影担当をやると決めた時点で、両手のうち片方はカメラで埋まる。そこに荷物を足すと、単純に撮れなくなる。
ところが多くの人は、荷物を大きいバッグ1個にまとめて持っていく。すると競技が始まるたびにバッグを漁ることになるし、移動のたびに全部担ぐか、全部置いていくかの二択になる。
先に「これは持って動く」「これは置く」を物ごとに決めておくだけで、当日の判断が消える。カメラで撮るなら、持って動くのはカメラと、ポケットに入る物だけ。それ以外は置く。置いていくと決めた物は、取りに戻らなくていいように、家族が座っている場所に置く。
原則2. 学校の案内が、この記事を含むあらゆる情報に優先する
くどいようだが二度書く。持ち込みの可否は学校ごとに違う。
- 三脚・一脚・脚立——後ろの人の視界を塞ぐため、禁止している学校がある
- テント・パラソル・日傘——同じ理由で制限されることが多い。「日傘は競技中は閉じる」のような条件付きも
- 場所取りの開始時刻——前日から並ぶのを禁止し、当日の解錠時刻を指定する学校がある
- 上履き・スリッパ——校舎内のトイレを使う場合に要ることがある
- 昼食の扱い——午前中で終わる学校と、昼をはさむ学校で持ち物がまるごと変わる
買ってから「使えませんでした」が一番むなしい。買う前にプリントを読む。これだけで防げる。
原則3. 春でも秋でも、暑さ対策は「要るかもしれない」ではなく「要る」
ここは数字で見たほうが早い。
環境省の熱中症予防情報サイトでは、暑さ指数(WBGT)という指標が公開されている。気温だけでなく湿度と日射を含めた指標で、日本スポーツ協会の運動指針では区分ごとにこう決まっている。
| 暑さ指数 | 運動に関する指針 |
|---|---|
| 31以上 | 運動は原則中止。特に子どもの場合には中止すべき |
| 28以上31未満 | 厳重警戒(激しい運動は中止) |
| 25以上28未満 | 警戒(積極的に休憩) |
注目したいのは「特に子どもの場合には中止すべき」と、大人と子どもを分けて書いてある点だ。地面に近いぶん子どもが受ける照り返しは強く、同じ場所にいても条件が違う。
そして実務的にありがたいのは、このサイトが今日・明日・明後日の3日分、3時間ごとの予測値を出していることだ。前日の夜に、翌日の運動会の時間帯の暑さ指数が見られる。「暑そうだから多めに持っていく」を勘でやらずに済む。
もちろん開催の判断は学校がする。親ができるのはその日の条件を先に知って、水と日陰と塩分を余分に用意しておくことだけだ。それでも、当日の朝に慌てるよりはずっといい。
出典:環境省 熱中症予防情報サイト「暑さ指数(WBGT)とは」(運動指針は日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」に基づく)/予測値の提供内容は同サイト「当サイトで提供する暑さ指数について」(いずれも2026年7月31日確認)
置いていく物【うちが実際に持っていく5つ】
まず、置きっぱなしにする側から。うちが毎回持っていくのは、この5つだけだ。
- レジャーシート
- 折りたたみ椅子
- 冷感グッズ
- 子ども用の麦茶
- 日傘
思ったより少ないと感じるかもしれない。うちは午前中で終わるので、これで足りている(学校の形式については後述する)。一日がかりの学校なら、ここに昼の食事関係が乗る。
順に書いていく。最後の日傘だけ、一度忘れて痛い目に遭っているので、そこは体験として書く。
1. レジャーシート——厚さと大きさの両方を見る
ピクニック用の薄いシートだと、グラウンドの小石が一日じゅうお尻に当たる。運動会は座っている時間が長いので、ここは厚みのあるタイプのほうが向いている。裏面が防水になっているものだと、朝露で湿った地面でも使える。
大きさは、座る人数プラス荷物の面積で考える。家族4人なら人だけで畳2枚ぶん、そこにバッグとクーラーボックスが乗る。ただし大きすぎるシートは、混んだ校庭では広げきれないという逆の問題も起きる。学校によっては1家庭あたりの区画が決まっていることもあるので、ここも案内の確認先だ。
それと地味に効くのが四隅の重し。風のある日に、席を立った瞬間シートがめくれて荷物ごとひっくり返る。ペットボトルを四隅に置くだけでもだいぶ違う。
2. 折りたたみ椅子——ただし「立てていいか」を先に確認
地面に直接座り続けるのは、大人の腰にはなかなかこたえる。うちは折りたたみ椅子を持っていっている。
ただし使えるかどうかは学校の案内が先だ。後ろの人の視界を塞ぐという理由で、制限しているところがある。
使える場合でも、座面の低いタイプ(ローチェア)のほうが無難だと思う。普通の高さの椅子だと、後ろでシートに座っている人の視界をまるごと塞ぐ。「使っていいけど後方エリアのみ」と場所を指定する学校もある。
椅子が禁止されている場合の代替は、厚手の座布団かクッションになる。かさばらないし、どの学校でも問題になりにくい。
3. 飲み物——うちは子ども用の麦茶
うちが持っていくのは子ども用の麦茶だ。カフェインが入っていないので、量を気にせず飲ませられる。
量は多すぎるくらいでちょうどいい。屋外にいて、日陰が限られていて、子どもは競技のたびに走る。足りなくなってから買いに出ると、その間の競技を見逃すので、コストが高い。
組み立て方としては、凍らせたペットボトルを何本か混ぜておくと保冷剤を兼ねられる。夏の水遊びで凍らせたペットボトルを持っていくのと同じ発想だ。溶ける頃にちょうど飲み頃になる。
塩分のほうも忘れずに。汗をかいた状態で水だけを飲み続けるのは、条件によってはかえってよくないとされている。塩分のタブレットか経口補水液を1つ入れておくと、迷ったときの選択肢になる。
なお、一日がかりで食べ物も持っていく学校なら、保冷できるバッグがあったほうがいいとされている。うちは午前で終わるので使っていないが、条件が違うなら要る装備だと思う。
4と5. 日傘と冷感グッズ——忘れて一番後悔したのがこれ
正直に書くと、うちが運動会で唯一「やらかした」のがこれだ。日傘を忘れた。
その日は、ただただ直射日光がきつかった。校庭には日陰がない。逃げ場所がない。競技の合間に木陰へ移動する、みたいなこともできない。持ち物を1個忘れただけで、半日ぶんの体力の減り方が変わるというのを、そのとき初めて実感した。
だから持ち物リストの中で、日傘は「あると快適」ではなく「無いと消耗する」側に置いている。冷感グッズも同じ枠だ。
ただし日傘は制限されることがある。「競技中は閉じる」といった条件付きの学校もある。使えない前提のときは、日陰を作る方向ではなく、体に付ける方向で考えておくほうが確実だ。
- つばの広い帽子——キャップだと首の後ろが焼ける。一日いるなら後ろまで覆えるタイプ
- 日焼け止め——朝に塗って終わりにしない。汗で落ちるので昼にもう一度
- 薄手の長袖——半袖より涼しいことがある。腕に直接日が当たらないぶん楽
- 首元の冷却グッズ——ネッククーラーや冷感タオル。首を冷やすと体感がだいぶ変わる
5. 細かいが、無いと詰まるもの
- ゴミ袋(複数枚)——ゴミの持ち帰りが原則の学校が多い。濡れた物入れも兼ねる
- ウェットティッシュ——手を洗いに行く時間がない場面が必ず来る
- 絆創膏——擦り傷は保健係が見てくれるが、親側で軽く対処できると早い
- 上履きか携帯スリッパ——校舎のトイレを使うなら要ることがある
- プログラム(紙)——スマホで撮った写真だと、電池が切れた瞬間に消える
- 小銭——自販機用。電子マネーが使えない自販機はまだ普通にある
撮影の持ち物——ここがパパの本丸
「撮影担当」を任されたなら、ここが一日の仕事になる。持ち物リストの他の項目が全部そろっていても、ここで失敗すると一日ぶん取り返しがつかない。
電池とデータの空き——うちは切れたことがない、という話
ここは正直に書いておく。うちは電池切れも容量不足も経験がない。一眼レフで撮っているからだと思う。カメラ用のバッテリーは動画をずっと回さない限りそうそう減らないし、SDカードの容量も写真中心なら余裕がある。
なので「うちはこれで困った」とは書けない。ただ、スマホで撮るなら話が変わる、というのは条件から言える。
動画撮影は電池の減りが速いうえに、屋外だと画面を明るくしないと何が写っているか見えない。さらに人が集中している場所では電波の掴みが悪くなり、そこでも消費が増える。スマホ1台で朝から撮り続ける前提なら、充電手段を持っておくほうが安全側だと思う。
データの空きも同じで、動画は1競技で数百MB単位になる。前の晩に空き容量を見ておく。当日の朝にやる作業ではない。カメラで撮るなら、予備のSDカードが1枚あれば同じ問題は起きない。
スマホでどこまでいけるか
結論から言うと、広い校庭で、遠くの我が子を、動いている状態で撮る——これはスマホがいちばん苦手な条件だ。デジタルズームで寄せると画質が急に落ちるし、手ブレも増幅される。
ただ、機材を買い足す前にやれることがある。
- ズームせずに撮って、あとから切り出す。撮影時に拡大するより画質が保てることが多い
- 寄れる競技を狙う。入場・退場・応援席は近くで撮れる。全部をトラックの真ん中で撮ろうとしない
- 動画を1本回しっぱなしにしておく。写真を狙うと外すが、動画からは後で静止画を抜ける
そのうえでどうしても寄りたいなら、望遠のきくカメラか、スマホ用の外付け望遠レンズという選択肢になる。
三脚・一脚については、うちは使っていない。理由は次の章に書くとおりで、一か所に留まらずに動いて撮っているからだ。固定してしまうと、その場所から撮れるものしか撮れなくなる。
使うかどうかを検討するなら、可否の確認が先になる。後ろの人の視界を塞ぐという理由で制限している学校があるとされているので、機材を増やす方向に行く前に案内を見てほしい。
撮る係と、見る係を分ける
最後にこれを書いておきたい。うちは、撮るのに夢中で子どもを見られなかったことがある。
撮影担当を引き受けると、こうなりやすい。ちゃんと撮ろうとするほど、ファインダーの中の我が子しか見ていない。あとで写真は残るのだが、その競技を自分の目で見た記憶が薄い。
だから、競技ごとに「これは撮る」「これは撮らずに見る」を先に決めておくといい。プログラムに丸を付けておくだけでいい。全部撮ろうとすると、全部を半分しか見られない。
撮影のマナー面も一応。走路やスタートラインの中に入らない、カメラを頭より高く掲げるときは後ろを確認する、立ち位置を変えるのは競技の合間にする——このあたりは、周りの親も同じことをしたいと思っている、と考えれば自然に決まる。
場所取りはしない——やめた理由を書いておく
運動会の記事を検索すると、たいてい「良い場所を取れ」と書いてある。何時に行け、どこが特等席だ、と。
うちは場所取りをしない。早く行かないわけでもなく、出遅れているわけでもない。意味がないと判断してやめた。
理由1. 競技によって、一番見える場所が違う
これが一番大きい。徒競走とリレーと玉入れと団体演技では、よく見える位置がそれぞれ別だ。
朝いちで「ここが特等席だ」と思って確保した場所は、その日のプログラムのうち、せいぜい2つか3つの競技にしか効かない。残りの時間は、たまたま遠い場所から見ていることになる。それでも「せっかく取った場所だから」と居続けてしまう。取ったことが、動かない理由になる。
理由2. きょうだいが別の組だと、そもそも一か所では見られない
そしてこれが決定的だった。長女が白組で、次女が紅組。
こうなると、応援席からして左右に分かれる。競技も別の時間に別の場所で走る。一か所に居続けるという選択が、そもそも成立しない。どこに場所を構えても、必ずどちらかの子から遠い。
きょうだいが複数いる家庭なら、遅かれ早かれこの状況になる。そして組分けは、当日まで、あるいは直前まで分からない。朝に場所を取った時点では、まだ最適解が計算できない。
じゃあどうするか——「動く前提」で荷物を組む
結論は単純で、その競技のたびに、見える場所へ移動する。場所を固定するのをやめて、自分が動く。
そうすると、持ち物の設計が変わってくる。
- 荷物は「置く」ほうに寄せる。動くのは自分だけ。シートも椅子も飲み物も、家族が座っている場所に置いたまま動く
- 三脚を使わない。固定すると、その場所から撮れるものしか撮れなくなる
- 場所は「見やすさ」より「出入りのしやすさ」で選ぶ。何度も抜けるので、奥まった場所だとそのたびに人をまたぐ
- プログラムを持って動く。次が誰のどの競技かを、移動しながら確認する
ついでに書いておくと、開始時刻は学校から決められている。うちの場合、その時刻に行けば普通に座れるし、急がなくても大丈夫だとわかっているから場所取りをしていない、というのもある。ここは学校の混み具合によるので、初めての年は一度、指定時刻に行ってみて様子を見るのがいいと思う。一度わかれば、次の年から朝がまるごと楽になる。
ここまで読んで「うちの学校は激戦だ」という人は、もちろん取ればいい。言いたいのは「取るな」ではなく、「取ったら動けなくなる」というコストが、あまり語られていないということだ。取るなら、そのコストを承知のうえで取る。それだけの話だと思う。
最初に確認すべきは「昼をはさむかどうか」
ここは持ち物が別物になる分岐なのに、意外と見落とされる。「運動会は一日がかりで、お弁当を作るもの」と思い込んで準備を始めると、まるごと空振りすることがある。
うちは午前中で終わる——弁当を作っていない
うちの運動会は、小学校も幼稚園も午前中で終わる。だから弁当を作っていない。
種明かしをすると、小学校のほうは平日のうちに個人競技を終わらせておいて、週末は団体競技だけをやるという組み方になっている。だからプログラムが短い。幼稚園のほうは全部のプログラムをやるのだが、それでも昼前には終わる。
この形式だと、持ち物はぐっと減る。弁当も、保冷の装備も、午後用の日除けも要らない。飲み物と撮影機材と座るものがあれば足りる。前に挙げた5つで足りているのは、これが理由だ。
「運動会=大荷物」という思い込みで前日に詰めすぎると、当日に自分の首を絞める。まず学校の案内で、何時に終わるのかを見てほしい。
昼をはさむ場合に足すもの
一日がかりの学校なら、話は変わる。保冷が最重要項目になる。屋外に半日置いた食べ物を子どもに食べさせることになるからだ。春でも秋でも、日なたに置いた保冷なしの弁当は温まる。
- 保冷剤は「入れた」ではなく「足りているか」で見る。弁当箱の上下を挟むのが基本とされている
- 保冷バッグは日陰側に置く。置き場所だけで保ちが変わる
- 食べる場所が指定されていることがある。教室で食べる、家族と食べない、といった形式は事前に案内される
- おしぼりとゴミ袋を弁当とセットにしておく。校庭に手を洗う場所は限られている
- 親の分の昼食を忘れない。子どもの弁当をきっちり作って自分は後回し、をやると午後の集中力が落ちる
下の子を連れていくとき——うちは何も持っていかない
上の子の運動会に、まだ小さい下の子を連れていく。この場面の記事はたいてい「退屈対策グッズを持て」と書いてある。シールブック、お絵かき帳、おやつ。
ただ、うちは三女を連れていくとき、特に何も持っていっていない。
理由は単純で、本人が競技を面白そうに見ているからだ。そこまで飽きない。上の姉2人が出ているというのもあると思う。知っている子が走っていると、それだけで見ていられるらしい。
だから最初から「退屈する前提」で荷物を増やさなくていいケースもある、というのはひとつ書いておきたい。持ち物を増やすと、それを管理する仕事も同時に増える。
飽きたときは、持ち物ではなく「場所」と「役割」で解いた
とはいえ、一度だけ飽きたことがある。そのときどうしたかというと、小学校の隣が公園なので、自分が三女を連れてそこで遊ばせた。そのあいだ、妻が長女の競技を撮影していた。
ここが実は、この記事でいちばん実用的なところかもしれない。下の子が飽きるという問題は、荷物ではなく段取りで解ける。
- 「撮影」と「下の子」を同じ人が持たない。撮りに行った瞬間に下の子が動き出す、を繰り返すことになる
- 交代できる形にしておく。カメラを渡せるようにしておくだけでいい。撮る人が固定だと、その人が抜けられない
- 逃げ場所を先に見つけておく。校庭の外に出られる場所があるか。公園、日陰、車。1つ知っているだけで粘らずに済む
グッズを積むより、「抜けても大丈夫な体制」を作っておくほうが効くと思う。持ち物で解こうとすると、飽きたときにその場に留まる前提になってしまう。
この「役割を先に決めておく」という考え方は、パパの休日の過ごし方にも書いた。屋外で子ども複数を相手にする日は、装備より段取りのほうが効く。
春の運動会と秋の運動会
「運動会は秋」というイメージがあるかもしれないが、実際には春のほうが多い。
日本生気象学会雑誌に2017年に発表された全国調査によると、公立小学校のうち春に運動会を開催するのが54.3%、秋が45.7%であった。この調査では、春の開催は5月16日から6月11日、秋の開催は9月11日から10月17日に集中していたと報告されている。
持ち物という観点で、この2つに大きな差があるかというと——ほとんど無いというのが正直なところだ。どちらも日差しがあり、どちらも暑くなりうる。前に書いた暑さ指数の話は、春の運動会にもそのまま当てはまる。
強いて違いを挙げるなら、朝晩の冷え込みの方向だ。秋は日が落ちると急に寒くなるので、撤収時に羽織るものがあると助かる。春は朝が冷えて日中に上がるので、脱げる格好で行くほうがいい。どちらにしても1枚多く持っていって、現地で調整するという結論は同じになる。
出典:渡邊慎一・石井仁「全国の公立小学校の運動会開催時期と熱中症の危険度評価」日本生気象学会雑誌 54巻2号 75-86頁(2017年)(2026年7月31日確認)
親のほうの服装
子どもの持ち物ばかり気にして、自分は普段着で行く——これで一日つらくなるパターンがある。
基準は「地面に座れて、走れて、日に当たり続けられるか」の3つだ。
- 靴はスニーカー。撮影で動くなら必須。サンダルは土のグラウンドで砂が入り続ける
- 下は汚れていい素材。座る、しゃがむ、膝をつく。白は避けたほうが無難
- 上は薄手の長袖+帽子。半袖より涼しいことがある。腕を焼かずに済む
- 羽織るものを1枚。朝と夕方の気温差ぶん
夏の水遊びのときにも同じことを書いたのだが、親が「汚したくない格好」で行くと、できることが減る。膝をついて子どもの目線で撮れないし、砂の上に座れない。汚れていい格好で行くと、その日にやれることが増える。
終わったあと——「何食べたい?」と聞いてそこに行く
撤収そのものは、手順を決めておけば早い。
- ゴミを先にまとめる。閉会式の前に手が空いた人がやっておくと、撤収が5分早い
- シートは最後まで残す。先に畳むと、荷物を置く場所と座る場所が同時に消える
- 撮った写真の保存は、その日のうちに。翌日以降にやろうとすると、たいていやらない
そのあとが、うちの場合いちばん決まっている。午前中で終わるので、そのまま家族で外食する。
店は、頑張った子どもたちに「何食べたい?」と聞いて、そこに行く。親が決めない。ここだけは毎年そうしている。
弁当を作らないぶん、朝の負荷がまるごと消える。そして終わったあとの店を子どもに選ばせることが、その日のご褒美として機能している。手を抜いている感覚はまったくない。というより、弁当を作って現地で食べるより、こっちのほうが全員の機嫌がいい。
もし学校が午前で終わる形式なら、「弁当を作らない」という選択肢が最初からあるということは書いておきたい。運動会の準備でいちばん重いのは、たいてい弁当だからだ。
その日の夜の一杯
荷物を片付けて、洗濯物を回して。ようやく座れる頃には、たいてい体のどこかが痛い。ずっと立って動きながらカメラを構えているので、思っているより疲れている。
晩ごはんは買って帰る。作らない。ここも決めてしまっている。そして飲むのは大体ビールだ。
正直に書くと、運動会の日だからといって特別なものを開けたりはしていない。いつものビールだ。それでもこの日の一杯がうまいのは、酒のせいではなくて、その日に見たものが多いからだと思う。
で、この日はよく話す。楽しかったか。どの競技が面白かったか。練習と本番でどう違ったか。
最後のやつが、個人的にはいちばん面白い。子どもの中では「練習のとき」と「本番」がちゃんと別物になっていて、その差を本人が言葉にする。こっちは本番しか見ていないので、練習のほうの話は聞かないと出てこない。
撮るのに夢中で見られなかった競技があっても、この時間で回収できる。写真に残らなかったぶんは、その日の夜に本人から聞く。そう思っておくと、当日にカメラを構えすぎなくて済む。
つまみは、買って帰ったものに何か1つ足すくらいでいい。この手の「何もしなくていい一品」の組み立て方は寝かしつけ後の晩酌を最高にする5つのコツに書いた。
運動会の持ち物・よくある質問
場所取りは何時に行けばいいですか?
まず学校が指定した開始時刻を確認してほしい。前日からの場所取りや、指定時刻前の待機を禁止している学校が多く、それより早く行っても意味がない。
そのうえで書くと、うちは場所取りをしていない。指定の時刻に行けば足りているし、競技ごとに移動するのでそもそも場所を固定していない。理由は本文に書いたとおりだ。
混み具合は学校によって違うので、初めての年に一度、指定時刻に行って様子を見るのがいいと思う。それで足りるとわかれば、翌年から朝が楽になる。
三脚は持っていっていいですか?
可否は学校によるとしか言えない。後方の人の視界を塞ぐため、禁止かエリア限定にしている学校があるとされている。買う前に確認してほしい。
ちなみにうちは使っていない。可否を確かめたからではなく、動いて撮るので固定する意味がないからだ。
手ブレが気になるなら、代わりになるのは脇を締めて構える・柵や壁に肘を預けるといった撮り方の工夫のほうだと思う。
スマホだけで大丈夫ですか?
「記録として残す」なら足りると思う。足りなくなるのは「遠くの我が子の顔をはっきり残したい」と思ったときだ。
うちは一眼レフで撮っているので、正直なところスマホ1台で朝から乗り切った経験がない。だからここは断言できない。ただ、条件から言えるのは、動画を長く回すなら電池とデータの空きが先に効いてくるということくらいだ。望遠より先に、そちらを確認しておくほうが順番としては早いと思う。
雨で延期になったときは?
延期の連絡方法(メール配信・学校のサイト・電話連絡網)を前日までに確認しておくのが実務的には一番効く。当日の朝に「どこを見ればいいんだ」となるのが一番慌てる。
持ち物としては、雨天決行の場合に備えてタオルを多めに、あとは足元。ぬかるんだグラウンドにスニーカーで立ち続けるのはなかなかつらい。延期になった場合、弁当をどうするかも先に決めておくと、朝の判断が速くなる。
祖父母を呼ぶ場合に足すものは?
まず入場に人数制限があるかを確認する。世帯あたりの人数が決まっていたり、事前申込が必要な学校がある。
持ち物としては座る手段を1人ぶん増やすのが最優先だと思う。地面に長時間座るのは、大人でもけっこうきつい。折りたたみイスが使えるなら、優先的にそちらへ。日陰の位置も、いちばん体力のない人を基準に決めておくといい。
結局、最低限これだけは?
3つに絞るなら、レジャーシート・飲み物・日差しをよけるものだと思う。うちが持っていく5つのうち、忘れて実際に困ったのは日傘だった。
逆に、無くてもなんとかなるものは意外と多い。足りないものは、たいてい無いなら無いで一日は終わる。ただ、日差しだけは我慢でどうにかする種類のものではなかった。
まとめ
- 荷物は「置く物」と「持って動く物」に最初から分ける。撮るなら持って動くのはカメラだけ
- 三脚・日傘・椅子・開始時刻・上履きは全部学校ごとに違う。買う前にプリントを読む
- 春でも秋でも暑さ対策は要る。前日に暑さ指数の予測を見ておける
- うちが持っていくのはレジャーシート・折りたたみ椅子・冷感グッズ・麦茶・日傘の5つ。忘れて困ったのは日傘
- 場所取りはしない。競技ごとに見える場所が違うし、きょうだいが別の組なら一か所では見られない。取ると、動けなくなる
- 昼をはさむかどうかで持ち物は別物になる。午前で終わるなら弁当を作らない選択肢がある
- 下の子はグッズより「抜けられる体制」。「撮影」と「下の子」を同じ人が持たない
- 親も汚れていい格好で行く。座れて動ける格好だと、その日にやれることが増える
運動会は、準備がそのまま当日の余裕になる行事だと思う。持ち物が足りていると、子どもを見ていられる時間が増える。足りないと、その時間が全部、探す・買いに行く・我慢するに変わる。
そして持ち物より効いたのは、場所を取るのをやめたことだった。動けるようにしておくと、見られる競技が増える。荷物を減らす方向にも、これは効く。
前の晩に、この記事を上から順に潰していってもらえたら嬉しい。
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よなよなパパでした。

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