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居酒屋で頼む角ハイボールが旨い。あれを家で出せないか、とずっと思っていた。 結論から言うと、出せる。しかも慣れれば居酒屋より旨くなる。氷の量、炭酸の強さ、濃さ。全部自分で調整できるからだ。1杯あたりのコストは居酒屋の4分の1ほどで済む。 種明かしをすると、居酒屋の角ハイボールには決まった手順がある。サントリーが公開している認定基準がそれだ。この記事では、その5つの条件を家でどう再現するかを黄金比から解説する。おすすめのウイスキー5本と、飲み飽きない味変アレンジもまとめた。目次
居酒屋の角ハイボールを家で再現する5つの条件
居酒屋の角ハイボールが妙に旨いのは、店員さんのセンスではない。手順が決まっているからだ。 サントリーには「別格 角ハイボール」という認定制度がある。基準を満たした店だけがその名前を使える仕組みで、その認定基準は公開されている。- ジョッキは冷やす
- レモンは先に軽くしぼる
- 氷は山盛り
- ウイスキーとソーダの黄金比 1:4
- 最適温1℃の強炭酸をそーっと注ぐ
1. グラスを冷やす
5つのうち最初に来ているのがこれ、というのが個人的にいちばん意外だった。ウイスキーの銘柄より先に、器の温度が来ている。 家なら簡単だ。飲む10分前にグラスを冷凍庫へ放り込んでおく。それだけで、注いだ瞬間に氷が溶ける量が変わる。夏場はこれをやるかやらないかで別物になる。2. レモンは「先に」軽くしぼる
基準では順番まで指定されている。先に、軽くだ。 できあがったハイボールにレモンを落とすのではなく、氷を入れたグラスに先にしぼる。そして絞りすぎない。レモンの酸味で角瓶のコクを消してしまうと、ただの酸っぱい炭酸になる。香りを乗せるだけ、という力加減が正解らしい。3. 氷は山盛り
ここは家でいちばん手を抜きがちなところだ。氷をケチると薄くなる、と感覚では知っていても、なぜかグラスの半分くらいで止めてしまう。 理屈はシンプルで、氷が少ないと1個あたりの溶けるスピードが速くなる。逆に山盛りにするとグラス全体の温度が下がって、溶けるスピードそのものが落ちる。氷を増やすほど薄まりにくいという、直感と逆の関係になっている。 グラスは350〜400mlの大きめを選んで、縁まで氷を入れる。氷が先、液体が後だ。4. 角瓶とソーダは1:4
これが「黄金比」と呼ばれている数字の正体だ。角瓶30mlに対して強炭酸水120ml。 濃いめが好きなら1:3まで詰めていい。具体的な度数は次の章の早見表にまとめた。5. 強炭酸を1℃で、そっと注ぐ
正直に言うと、5つのうちここだけは家で完全に再現するのが難しい。1℃という温度は、ふつうの冷蔵室(3〜6℃あたり)だと届かないからだ。 やれるのは、近づけること。チルド室があるならそこへ入れる。なければ冷蔵室の奥(ドアポケットが庫内でいちばんぬるい)。そのうえで、足りないぶんは氷の量で補う。3番の「山盛り」が効いてくるのはここだ。 注ぎ方は家でも同じにできる。そーっと。これは道具も温度もいらない。家で作る角ハイボールが最強な3つの理由
1. コスパが異常にいい
角瓶700ml(実勢1,600〜2,100円ほど。希望小売価格は2,101円)で、黄金比1:4なら1杯30ml。単純に割って約23杯作れる。1杯あたりのウイスキー代は80円ほどだ。強炭酸水を足しても100円前後。 居酒屋のハイボールが1杯400〜500円だから、同じ金額で4〜5杯飲める計算になる。グラスにこだわっても十分おつりが来る。2. 自分の好みに合わせられる
濃いめが好きなら多めに注げばいい。薄めが好きなら炭酸を多めに。レモンを入れるかどうかも自由。居酒屋では「濃いめで」と頼んでも、出てくるものは店次第だ。家なら毎回ベストな一杯を自分で作れる。3. 飲むペースをコントロールしやすい
自分で作ると「今日は2杯にしておこう」が守りやすい。居酒屋だと雰囲気で追加注文しがちだが、家なら冷蔵庫に戻す判断が自分でできる。飲みすぎを防ぐにも、家ハイボールは向いている。基本のハイボールの作り方
用意するもの
必須:ウイスキー、強炭酸水、氷、グラス あると便利:マドラー(箸でOK)、レモン グラスはできればタンブラー型を使いたい。薄張りのガラスだと口当たりが良くなる。なければコップで十分。形から入る必要はない。 炭酸水は「強炭酸」を選ぶこと。普通の炭酸水だとハイボールが間延びする。ウィルキンソンかサントリーの強炭酸が手に入りやすい。氷の量と「濃いめ」の早見表
比率と濃さは、悩むほどのことではない。数字にしておく。| 角瓶:ソーダ | 角瓶 | 強炭酸水 | できあがりの度数(目安) | 味の方向 |
|---|---|---|---|---|
| 1:3 | 30ml | 90ml | 約10% | 濃いめ |
| 1:4 | 30ml | 120ml | 約8% | 標準。角ハイの基準 |
| 1:5 | 30ml | 150ml | 約6.7% | 薄め。長く飲むとき |
作り方(5ステップ)
ステップ1:グラスに氷をたっぷり入れる グラスの縁まで氷を入れる。ケチると薄いハイボールになる。製氷皿の氷でOKだが、コンビニのロックアイスを使うとさらに溶けにくい。 ステップ2:グラスを冷やす マドラーで氷を10回ほどかき混ぜて、グラス全体を冷やす。溶けた水は捨てる。このひと手間で仕上がりが変わる。 ステップ3:ウイスキーを注ぐ 黄金比はウイスキー1:炭酸水4。角ハイならこれが公式の基準だ。ウイスキーは30mlが目安。計量が面倒なら「氷の隙間が埋まるくらい」でいい。濃いめが好きなら1:3まで詰める。 ステップ4:炭酸水を注ぐ ここが最大のポイント。炭酸水は氷に当てず、ウイスキーに直接注ぐ。氷に当てると炭酸が一気に抜ける。グラスの内側を伝わせるようにそっと注ぐのがコツ。 ステップ5:縦に1回だけ混ぜる マドラーを底まで入れて、縦に1回だけ持ち上げる。ぐるぐる回すと炭酸が飛ぶ。1回で十分混ざる。美味しく作る3つのコツ
コツ1:炭酸水は冷蔵庫でキンキンに冷やしておく 常温の炭酸水で作ると、氷が溶けて薄まる。冷えた炭酸水なら氷が溶けにくく、最後まで濃いハイボールが楽しめる。 コツ2:ウイスキーを先に冷やしておくとさらに旨い ウイスキーのボトルを冷凍庫に入れておく方法もある。アルコール度数が高いから凍らない。キンキンのウイスキー+キンキンの炭酸水=最強のハイボール。 コツ3:レモンは皮を下にして絞る レモンを入れるなら、皮を下にして絞る。皮の油分がハイボールの表面に広がって、香りが段違いに良くなる。国産レモンなら皮ごとグラスに入れてもいい。作り方を覚えたら、あとはウイスキーの銘柄を選ぶだけだ。先にざっと候補を眺めたい人は、ここから家飲み向けのウイスキーを見てみてほしい。

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